池袋ヒゲ事件

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意地でもこっちを見ない3人衆

 

持崎湯葉です。

ぼくですね、ヒゲを生やしていた時期があったんです。ええ、生意気にも。

肌が弱いくせにガンガン生えてくる体質なので、ついに面倒になってしまって。

ただその姿が友人に「あー、ヒゲね……まあ、うん。それよりさ……」という具合に好評だったので、けっこう長い間生やしていました。

しかし……しかしです。

とある事件をキッカケに、生やすのをやめました。

本日はそんな悲しい出来事を、語らせてください。

 

ある日のことです。

ぼくは池袋駅構内を歩いていました。

すると突然、後ろから肩を叩かれました。見れば、50代くらいの女性がにこやかに笑い、ぼくを見つめています。

見たところ面識はありません。ぼくは「なんでしょう?」と尋ねます。

彼女はこう言いました。

 

「あなた、下町ロケット出てたでしょ!?」

 

一応言っておくと、出ていません。完全なる人違いです。

しかし幸いぼくも下町ロケットを視聴していたので、なんとなく間違えた理由はわかりました。何人かヒゲの若者がいるんですよね、あのドラマ。たぶんその内の誰かと間違えたのではないかと。

あとこれも言っておく必要があります。

顔は誰にも全然似ていません。

ぼくの顔面は、どちらかといえば俳優さん方よりも、バルブシステムのほうに似ていると思います(意味不明)。

よってこのご婦人はヒゲと髪型かなんかで勘違いしたのだと、すぐ気づきました。

でも、正直うれしくもありました。だって、俳優さんと間違われるんですよ? そんな喜ばしいことはないじゃないですか。

なのでぼくは優しく微笑みつつ、否定を口にします。

「いや、出てないで……」

「あぁら! よく見たら全然違うじゃない! あっははははっ、まるで違う! ごめんなさいね! あっはははははははっ!」

「……………………」

爆笑しながら去っていくご婦人に、ぼくは茫然とするしかありませんでした。

いや、わかっているけれども。

似てないのは百も承知だけれども。

なんか、腑に落ちない……っ!

弄ばれたぼくはその日、数ヶ月生やしていたヒゲを剃ったのでした。

二度とこんな事件が起きないように。

 

それでは今週はこの辺で。

また来週です。

 

持崎湯葉

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